テストで100点を取った子がご褒美としてもらえる星型のシール。
みんなこのシールが欲しくてテストを頑張った。
沢山貰っている子もいれば、そうでない子も。
中でも1枚も貰っていないのがいつも笑っているしんくん。
同じ班の子が0点を取ると100点を取ってもシールを貰えないという新しいルールで、0点を取ってしまったしんくんが100点を取った美子に責められてしまいます。
なんだろうこのシールって。
なんだろうこのルールって。
いい事に見せかけてすごく残酷・・・。
シールをめぐり、色んな思いや誘惑、小学生らしい心理に沿って動かされます。
特にシールの束を見つけてしまった時の心境は誰もがふと頭をよぎるでしょう。
いけないとわかっていて取ってしまった。
そこには優しい気持ちがある・・・でもとてもいけないこと。
色んな事がわかる分、複雑で難しく、そして幼稚な部分もまだ残る小学生の心理がうまく描かれています。
この本に出てくる子供たちの気持ちはどれもよくわかります。
たとえいけない事でも。
気持ちはすごくわかる。
それが子供だから。
その後とうなったか。
あとがきを読むと想像できます。
作者の思いと私の読んでいた時にわいていた思いが同じでとてもうなずけるものでした。
色んな思いや考えあり、深く考えさせられる内容でした。