昔のドラマで、知的障害を抱える青年が手にしていたのがこの絵本でした。まわりから疎外され何に挑戦してもうまくいかないぐるんぱに、その青年は自分と重なるものを感じていたのでしょう。
失敗したりうまくいかなくても、積み重ねてきたもの、生きてきたことは決して無駄ではなかったんだと最後には希望の光がさすことをこの絵本では伝えたかったんでしょうね。
いじめは決してなくならないと聞きます。ただ、この絵本ではぐるんぱを仲間外れにしていた他のぞうたちのことは何もお咎めなく、自力で努力することや立ち上がることが必要なんだと言われてるような気にもなります。幼稚園を作ることになった偶然の出会いがもしなかったら…と思うと複雑な気持ちになってしまいました。
子どもは、この絵本から素直にがんばることの大切さを学び、大人はまた違った角度から考えさせられるという、深いお話だと思いました。