後藤竜二さんの最初の絵本だそうです。
そう言われてみると、他の後藤さんの絵本ほどインパクトがないのですが、後の絵本につながる原型と新鮮さがあるようです。
北海道の漁村の生活。雪のころになると両親は「出稼ぎ」に行き、残されたものの生活になります。
両親が帰ってくる春を待ちわびるコウちゃんは、お母さんの編んでくれた草色のマフラーをいつも着けていました。
草色は春の色。風に飛ばされてしまって、探し歩いて見つけたマフラーの下に春を見つけました。
両親が帰ってくる春です。
とても抒情的なストーリー。
岡野さんの絵がとても素朴で、お話を包み込んでいます。
現在、単身赴任や共働きは多いかもしれません。
漁村のような共同生活と出稼ぎということを子どもたちに伝えたい絵本でした。