ナビの、この本の紹介のページには「5歳から」と書いてありました。
読んであげれば、お話の好きな子なら、聞いてくれるかもしれません。
が、私は読み語りに使うとしても高学年でも、少し難しいと感じました。
作者はリンドグレーンですが、北欧のとても貧しい人たちの悲しいお話で、そこに宗教的感覚がないと、理解がしにくいのではないかと思います。
というのも、毎日の食事に困ることがなく、絵本を買うことができるような生活水準の日本人が、主人公・マーリンがどれだけ悲しみに満ちた生活をしているか、子ども達にはピンとこない気がするのです。
描かれている絵も、文章もとても素敵ですが、あまり子ども向きの絵本ではない気がします。
むしろ社会人として進路を考えるような年ごろ、10代後半とか、20代くらいの人に読んでもらいたい絵本のような気がします。