「イーヨ」はいい子、「ヤーヨ」は悪い子という設定なのかなと思いながら読み始めました。
誰に対してもいい子の「イーヨ」は、花を全部あげてしまったときに、これまでにプレゼントした友達からお返しの花をいっぱいもらいます。みんなに親切にしていると、自分が困った時には助けてくれるんだな・・・・。ここまでは予想できた展開。
でも、この絵本のストーリーが深いのはここから。
「イーヨ」と「ヤーヨ」は正反対の正確なのに、どうして仲がいいのかな。「ヤーヨ」はただ単に怒って家を出ていったわけではなかったのですね。また「イーヨと」花を咲かせるために、山へ花を摘みに行っていたのです。なんて前向きな行動力なのでしょうか。そして、自分の気持ちを「イーヨ」に伝えます。もう全部花をあげてしまったらいやよ。
「ヤーヨ」という否定の言葉は、何だか相手の気持ちを損ねてしまいそうですが、友達とお互いを思いやりながら上手に付き合っていくためには、いい返事ばかりはしていられません。やっぱり「これ以上はだめなの」とか「こういうことをされるのは嫌なの」と自分の気持ちを相手に伝えることも必要ですよね。
誰しも「イーヨ」の部分と「ヤーヨ」の部分を持っていると思います。つまり、どちらも大事。状況に応じてうまく使い分けていくことで、お互いに無理をせず気持ち良い距離間でおつきあいできるのだということを、こどもたちも感じ取ってくれたらいいなと思いました。