図鑑的要素満載の絵本。育て方や料理の仕方、名前の由来や果物にまつわる俳句や短歌、言い伝えなども紹介されています。大人も知らなかったことがいっぱいです。
お見舞いにイチゴをもらって病気も悪くないと思う正岡子規のいちごの俳句には笑ってしまいましたし、子どもと一緒にミカンを焼いて食べる、尾崎放哉の俳句もしみじみとしていて気に入りました。著名人と果物の関係や歴史もわかります。
そして図鑑には決して期待できないところ。なんといっても絵がかわいいのです。これは素敵です。
食べ物系の図鑑が大好きな5歳の息子も気に入って、声に出して読んでくれます。息子とよく行く近所の植物園には果物の木がたくさんあり、親子とも果物の知識はあるほうだと思っていました。でも、バナナの花だと思っていたものが、花ではなく「花穂(かすい)」というものであることが判明。息子は得意になって知識を披露しています。ほかにもこの本でたくさんの知識を得ました。大人も見事に勉強になりました!
気に入って読んでいる息子ではありますが、漢字に読み仮名がふってあるものとないものがあり、できることならばすべてふっておいてあれば、完全に一人読みできるのにと、忙しい母としては残念に思います。
小学校低学年からなら一人読みできると思います。