インターネットで気軽に買い物ができ、便利になり、人対人の関係性が希薄になりつつある現代で決して忘れてはならない「人としての心の真実の在り方・心の原点」が描かれていた。
「ソウイウヒトニナリタイ」と言いきる宮沢賢治は病気で自分自身の体がしんどいにもかかわらず、今の自分が在る中で賢く生きること、人のためになることを考えていて、もし自分自身が病気の中にいたら自分の事にしか目を向けれなくなってしまうだろうと思った。宮沢賢治の大きく広い崇高な心にある、言葉が並び、心に直接届き、一行一行その言葉の意味を考えさせられる。
子供が音読すると言葉がさらさらと流れ、区切りもよく何度か読むうちに覚えることができそうだ。流れる言葉の奥にある宮沢賢治の心を感じ、部分的には理解しているようで、困っている人がいたら助けてあげなくてはいけないという気持ちに共感していた。今覚える宮沢賢治の言葉が、子供が大きくなりふとした時に口をついて出てきた時に言葉の持つ深い意味を考えてほしいと思う。
息子の本棚に置き、ずっと在り続け、大きくなっても手にとりページを開き宮沢賢治の心を感じてほしい一冊だ。