ことわざというのは、
民衆の考え方や価値観をうまく表現しているなと改めて思いました。
とてもおもしろく読みました。
意味が推測できるものもありますが、
まったく突拍子もない表現があり、つい笑ってしまうものも。
目が私について行った、などは、
解説を読んでも理解し得ません。
世界中の人と気持ちを通じ合うことなど私にはできないようです。
日本は猫のことわざが多いとありましたが、
日本人は昔から、猫と密接に関わってきた歴史があるということが
改めてわかりますね。
(ちなみにここで紹介されている「猫をかぶる」はことわざではなく、慣用句であり、そのほかにも慣用句が多く含まれています)
小1の息子は、最近、漫画でことわざを覚え始めたばかり。
日本語のことわざをもう少しきちんと覚えてから、
この本を一緒に楽しみたいと思います。
子どもの勉強方法として、
ことわざや慣用句から世界を知るという方法もよいなと思いました。
まったく知らない言語や地域もありましたので、
地図やどういった国なのかの説明もあれば、
子どもに説明しやすいかと思いました。
この本を読んで、中学時代の英語の授業を思いだしました。
「転がる石には苔が生えぬ」と同じことわざが英語にあり、
日本語では苔は良いもの。一つの場所に身を置いた方がよいという意味ですが、
英語では、苔はいらないもの。いつも動き回っていた方が苔が生えなくてよいという意味でした。
世界の人々は、皆、それぞれの価値観で生きているのですね。
ニーチェは「神は死んだ」と言いましたが、
まさに価値観というのは、時代や民衆の心理で変わっている。
ことわざの世界も、どうやらちょっと哲学的のようです。