昔話って俯瞰した話を聞くことが多いですよね。
小さい頃からそんなふうに聞いて情景を思い浮かべていた話。
そんな話だからこそ、一人称での語り口が面白く感じるのかななんて思いながら読みました。
桃太郎が鬼退治に行く話。
鬼=悪、と何の疑いもなく聞いていて、桃太郎の気持ちなど、あまり考えたことがなかったんだな…という気づきもありました。
ある事柄も、視点や立場を変えるとがらりと見え方が変わることがあります。
おとなになった今だから、その難しさや面白さがよく分かるというのもあります。
純粋にお話を楽しみ聞いている小さな子に、一人称の楽しさは難しいかもしれませんが、
相手の立場に立つことがだんだん分かってくる歳になったときに、視点が変わるとどうなるの?というテーマで読んでみたら、子どもたちにも新しい視点ってどういうことか、分かりやすいかもしれませんね。
私自身も新たな視点に気がつくことが出来た一冊でした。