少し前から再開された「菜の子先生」の幼いころバージョン。
「日本全国ふしぎ案内」シリーズの3巻をやっと読みました!!
新しく始まったこのシリーズの中でも、3巻(本書)は特に読み応えありました!
今回、菜の子ちゃんと一緒に不思議世界を冒険する女の子は小学四年生のリカコです。リカコのお母さんはこの土地のいろんな昔話を知っていて、小さいころからリカコに語って聞かせていたので、リカコもこのあたりの土地の昔話のことをとてもよく知っていました。
(だから、菜の子ちゃんとあちら側の世界にいけたんでしょうね〜)
「まけきらいのお稲荷さん」=7匹の力自慢の力士きつねたち。
何でも知ってる丹波坂の天狗。その天狗が座る「天狗岩」ヤ、
「あまんじゃこ」(この地方のあまのじゃくのこと)。
富安先生の物語上の設定かな?と、思いながら読んでいたのですが、付録の「菜の子ちゃん通信」を読んだら、実在する地名や伝説をかなり正確に物語に埋め込んでいらしたとわかりました。
リカコが語るこの土地の昔話も、わかりやすくまとめられてこの物語の世界で語られるので、とても読みやすかったです。
「話し好き」の天狗がもっともっとと、せがむところは昔話にもよくあるパターンですが、
この丹波坂の天狗の場合、本当に話が好きなのがわかる、いい感じの合いの手を入れてくれてるので、読んでいていて笑ってしまいました。
とてもとても残念なことに、今まで菜の子(先生)ちゃんを描き続けてきてくれていた「YUJIさん」が2017年の5月に亡くなられたとのことで、今回から挿絵は蒲原元さんという方が担当されていました。
YUJIさんのご冥福をお祈りします。
ほんの少しタッチは変わりましたが、蒲原さんの描いてくれる菜の子ちゃんたちも、すごく素敵です。
今後が楽しみです。
今度はどんなところで菜の子ちゃんに会えるのでしょうか。