森の中で一番強いのは自分だと思っているオオカミ。
それを自分だけで思っていればまだいいのだけれど、人にそう言わせたい。そしてそれを確認したい。井の中の蛙、とはまさにこのことでしょうが...
そこでオオカミに質問される面々がおもしろい。
うさぎに、赤ずきんに、3匹のこぶたに7人のこびと。
どれも、物語に出てくる登場人物ばかりです。
ちょっと笑える。
考えてみれば、オオカミっていろんな話の中で、いつも悪い役なのね。
でもね、世の中は広いのです。
小さな森の中でさえ、もっと強いものはいるのですよ。
顔さえも見えないくらい大きな怪物(?)の前で、しゅんと静まり返るオオカミが、なんだかかわいらしい。
オチありの1冊です。