最初の数ページは、読みながら少し苦しくなってしまいました。
アナグマのおばあさんのルル(ぼうや)と接し方が、あまりに素敵だったからです。
「私もこうして接してあげられたらな」そんな思いが出てきたのだと思います。
例えば、「できない」というルルに、おばあさんは強制しません。言いくるめようともしません。
「大丈夫よ」という事だけ伝えて、待つのです。
だけど絵本の真ん中までくると、そんな苦しさは消えて絵本を楽しめるようになってきました。
アナグマのおばあさんの言葉が、1つ1つ、自分の心にじんわりと温かさを与えてくれたからだと思います。
そして絵本を読み終えたときは、ポロッと涙がこぼれました。
6歳の長女は「どうして?素敵なお話なのに」と不思議そうにしていましたが、最初は幼かったルルの成長が伝わってきて涙が止まらなかったのです。
アナグマのおばあさんが素敵だな、と思っていたルル。
一緒にいるうちに、いつのまにかおばあさんの素敵な部分を受けついていたんですね。
子どもたちは「絵が大好き!」という可愛い絵本ですが、親が読むとキュッと心をしめつけられたり、ジーンときたり。
絵本でここまで感動したのは久しぶりです。