最近の子どもたちはすっかりスマホ世代になってしまって、マンガやゲームもスマホ、という子どもたちが増えていますが、
私としては子どものうちこそ本の世界で冒険してほしいと思います。
柏葉さんの児童書はテンポがよく、読みやすいので、あまり本を読むことになれていないお子さんでも手に取りやすいです。
今回のお話は主人公の男の子、良太が小学校4年生なので、お薦めは中学年くらいのお子さんたちです。
マンガの中から飛び出してきた(?)らしい「海賊トレジャ」が探しているものは、
この世の果てにあるという、
青くて四角でうたうもの。
手にしたとたんしあわせが
足のさきからはいあがる。
天使のラッパがなりひびく。
というもの、いろいろ捜すけど、なかなか見つからなくて、やっと見つけたものは……。
柏葉さんらしい「宝物」だなぁと思いました。
この話の最後が特によかったです。
「赤くてまるくてあまいもの」というたからものの正体は、なんなんでしょうね。
この物語を読んだ子どもたちが、思い思いに続きを考えてくれたら素敵だなと、思いました。