この絵本を読んだ時、「あぁ、これはよく子供が持つ感情だなぁ」と思いました。
目の前の事、周囲に惑わされ、いつしか本当の自分の気持ちを見失うといった場面。
「どうするの?」
すぐに大人たちは問いかけ、答えを求めます。
しかし子供は、持ちうる知識と経験からよく考えて納得のゆく答えを出したい。
大人たちも昔、子供だった頃は同じように迷っていた。
今は経験も豊富で次から次へと結論を出していく事が出来るけど、子供にはまだ少しずつしか出来ない。
そんな時、すぐに答えを出そうとせずに、自分で見つけられるように見守っていく様子が描かれていて、とても温かい。
この絵本に出てくるお母さんやおばあちゃん、親戚の方はとてもゆったりと、主人公を包み込んでいる。
家族像や接し方に、親世代も何がしかこの現代で忘れている事が見つけられるかもしれません。
この絵本の絵はカラフルで素敵な模様が多く描かれているのが特徴的です。
内容的には小学・中学年以降、自分でお金を少しずつ使える位からが理解しやすそうです。
今回は6年生の読み語りに使用します。