このタイミングでこのような絵本に出会うと涙が出てきます。
新年度を迎える季節、春から拡がる希望の季節、桜は人々の様々な生活を演出してくれます。
でも今年の春は、この絵本に描かれた風景がとても遠いような気がします。
桜祭り、通勤、通学、卒業、入学、進級、新年度、そしてその何れかを祝う宴、どれもが遠くて、桜を見上げる解放感が、新型コロナウィルスによって歪められてしまいました。
桜はいつも通りに咲いているのに、鳥たちは桜に集っているのに、人間は集うことが出来ません。
来年の春に、もう一度この絵本を手にしたいと思います。
当たり前の風景が、いかにありがたいものなのか、しみじみと感じています。