物語のおしまいの方で、二頭の象が死んだ後、動物園の人たちが悲痛の声でさけびます。
「せんそうを やめてくれえ。やめてくれえ。」
何度読んでも、ここまでくると涙がこらえられなくなって最後までよめません。
何代先までも子どもたちに受け継いでいってほしい物語です。
武部本一郎画伯の本当に情感豊かな絵が、象と動物園の人たちの気持ちを切々と伝えてくれています。
個人的には、武部本一郎画伯の絵には、昔懐かしい童話からバロウズの冒険譚「火星シリーズ」「金星シリーズ」「ペルシダー」などで本当に長い間、親しんできましたので、特別に思い入れがあります。
素晴らしい一冊です。