鳥箱先生はじめ、殆どの登場(人)物が、極めてせまい世界での、極めてせまい価値観に囚われていて成長せず、そこに待っているのはディストピアという…救われないお話でした。
宮沢賢治が、こんなに強烈な批判の物語を書いていたことに驚きました。それが、現在にも通じていることにも。子どもが読むには、衝撃が大きい気がし、「なぜ?」と聞かれた時に、大人としてきちんと説明できる自信も無く、☆2としました。
吉田尚令さんの絵は素晴らしく、大人が読むなら☆5です。
苦しいながらも、描かれるべくして描かれた一冊だと思いました。