アフガニスタンのある村で暮らす親子。スモモやサクランボを収穫し、市場に売りに行く。兄は戦争に取られ不在。無事に兄が帰って来ることを願いながら、親子は今日も暮らしていく。
1995年刊行。作者はアフガニスタンでいろんなものを見た。
その時の思いを絵本に込めた、と巻末の筆者のことばからわかる。
素朴で実直な人々の生活。昔から続いていたし、これからも同じような生活が続くだろうと思っていた。日常が戦争で、一瞬にして破壊されてしまう。破壊、というよりも、消滅、という感じであった。
どうしてこのようなことになるのだろうか。
戦争では、戦争に関係ない人が一番大変な目に遭う。
普通の暮らしを望む人がどんどん死んでいく。
どうして戦争をしようと思うのか。この絵本を見て、考えさせられる。