「「和」の行事えほん2 秋と冬の巻」 ととくろさんの声

秋冬にある和の行事を網羅した素敵な本です。
（こちらは２巻で、１巻が春夏編です）
国語辞典のように一家に一セット欲しいレベル！
わかりやすく日本の行事を知ることができます。

日頃の忙しさから簡略化どころか、すっとばしてきた行事。
後ろめたさすらあった行事に、
こんなにも歩み寄れる本があるなんて！素敵です☆
表紙は可愛く、はじけるような行事・季節の散らし絵。
それに惹かれて本を開けば、
動物の4家族が踊るように行事を楽しむ様子で
さまざまな事柄を紹介してくれています。

お月見にお正月、ひな祭りなどから
さほどなじみのなかった重陽の節句・針供養など、
意味や由来などの解説。
丁寧で、ほどよく絵と併記され、
シンプルに整理されたレイアウトは、とても読みやすいです。
幸せそうな動物家族たち、
カレンダーに散った小物、わかりやすい図、
そして服や器の細かな柄も細部まで描かれています。
（干支の鈴やお節の重箱がお気に入り☆）
季節を目でも楽しめるようになっていて
難しい語句・読めない字が多くとも、
小さい子どもからでも十分楽しめると思います。
日本のイベントの多くは派手さはないけど
知恵や細工など職人的だったり、素朴さが味だったりして、あたたかい。
子どもたちにもっと伝え、楽しみ、守っていきたいと思いました。

同じ作者の「折り紙えほん」も、
折り紙で四季を追った構成で必見です。
この絵本とぜひ合わせて持ちたい♪
どれも可愛い仕上がりで、お月見をさっそく子どもと折ってみました☆
作って楽しく、飾れてうれしい。

これまで、ただ過ぎるだけだった月が
そうでなくなる幸せを感じます。
自分の家なら何ができるだろう？
本を開きながら
親子で視界の変わった日々を期待しちゃう。
きっと日本をもっと好きになれる絵本です☆