子供の頃一人でバスに乗った時の、緊張する気持ちを懐かしく思い出しながら読みました。バスに乗る時の一番の難関は、自分の降りるバス停を見極めること。バス停に停まる度に木の実を1つ食べるなんて、なんて素晴らしいアイデア!と膝を打ちたくなりましたが、トラブルが起きて、そううまくはいかなくなってしまいます。ガンバレ、ガンバレときつねの子にエールを送りながら読み進めると、目に飛び込んできたページいっぱいの海に、思わず目を見張りました。こんなに独特な色使いで、こんなに美しい海の絵を描けるのはnakabanさんしかいないと思います。きつねの子にとって、一生忘れられないバスの旅になったことでしょう。