「かがくのなかまたち」シリーズ。
なかやみわさんの描く、丁寧なキャラクターに科学の視点がしっかり盛り込まれていて、嬉しい限りです。
土手の斜面で育ったたんぽぽ綿毛のちいさいたねこちゃんが主人公。
末っ子で、引っ込み思案のキャラクターが愛おしいです。
みんなと違って、ここにとどまろうとしたものの、
スズメについばまれて、意に反して旅立つことになったたねこちゃん。
固い地面に、水滴、最悪の状況になるも、苔たちの助言で、自分らしい生き方を見つけるのですね。
コンクリートの隙間に咲くタンポポ、よく見かけるだけに共感してしまいます。
タンポポの生育の過程や、苔の種類などなど、科学的な知識もさりげなく学べますね。
加えて、自己肯定感のストーリーが、読者への素敵なエールになっています。
タンポポや苔を見かけたら観察してみたいです。