甘いお菓子を、食べるのはもちろん、その美しい色や形を眺めるのも大好きなお姫様、チョコレータ。
王様も、可愛いチョコレータ姫のために、国中からお菓子職人を集めたり、珍しいお菓子を買い与えます。
そしてある日。
ある事をきっかけに、チョコレータ姫が触れたものは、すべてお菓子に変わってしまうことになりました。モノだけではなく、人も、です。
困った王様は、なんとか姫を元に戻そうとしますが・・・。
おとぎ話の定石を踏むようにみえながら、ひと味違う物語です。
樋上さんの絵が、すばらしく美しいです。
岸惠子さんを思わせる、チョコレータ姫。
ドレスやティアラのデザイン。
宝石的な美しさの、数々のお菓子。
お菓子を、舌や香りでなく、目で味わう一冊でした。
図工や、イラストが好きな子ども達にお勧めしたいです。