森にすっぽり覆われた国。
木のトンネルのような道。木の海に浮かぶ建物。
リスなら、枝を伝って町中どこへでも行けるなんて、素敵!
けれど少しずつ、木は切り倒され、森は小さくなり、木の海は建物の海へと変貌していくのです…。
思い返せば、私が育った町も、ずいぶん変わったことに気づきました。
道はほとんどが舗装され、ザリガニやカエルがいた田んぼ、あぜ道に咲くレンゲ、ぜんぶ無くなっちゃったなって、悲しくなりました。
今では、都会の海に浮かぶこじまのようになってしまった森。
でも、失われたものの大きさに気づき始めた人たちもいることに、希望の光がみえました。