丁寧な言葉づかいの文章と幻想的で神秘的なストーリーにぴったりな美しい絵が相まって、一気に引き込まれていきます。優しく真面目な双子の星とそのほかの個性あふれる夜空の星たちとのエピソードは、私たちが知らないところで実際に起こっていてもおかしくないような世界に不思議と思えてくるのです。
一話目では、双子が仲違いに巻き込まれたときや時間までに元のお宮の場所に戻れるかどうかわからない道中にヒヤヒヤしました。
二話目でも、乱暴ものの彗星の嘘に気づかないまま海に沈むことになってしまいピンチの状況が続きます。
しかし、どちらも最終的には、双子の優しさや真面目で謙虚な姿勢が周りにも良い影響を与えていき、その様子に安堵できました。
絵本としては読み応えがあるので、大人向けかもしれないと思いましたが、教訓的な要素もあり、子どもにも読み聞かしせたい名作だと感じました。ぜひ星めぐりの歌とともに作品を楽しみたいです。