「食べて食べてー」
かきのみぼうやの声が聞こえてきそうな可愛い表紙!
読んでみると‥なんと、かきのみぼうやがつるし柿になるまでが描かれています。
そうそう、これこれ!
子どもの頃、おばあちゃんが作ってくれていたつるし柿を思い出して、とっても懐かしい気持ちになりました。軒下に吊るした大きな柿が、だんだん色濃く小さくなっていく様をいまかいまかと待つ時間。食べられるようになった時の嬉しさ。待った時間があまりある美味しさ。今思えばなんて豊かな時間だったのでしょう。
自然の不思議さや恩恵。手間暇をかけることでもたらされる幸せ。おばあちゃんの知恵袋には、明日をより良く生きていく、様々な教えが入っていたように思います。
かきのみぼうやが時間をかけて甘さを増すように、人も、日々を重ねるごとに、優しさや賢明さを増していければいいなあ。
おばあちゃんのような知恵袋は持っていないけれど、こんな素敵な絵本を子ども達と楽しむことで、子どもたちの心に様々な教えが伝わってくれたら嬉しいです。