谷川俊太郎さんの味わい深い文章が、ストーリーや美しい夜空の絵にぴったりマッチしていて、絵本の中にどんどん引き込まれて行く感じがします。
心地よい音の詩から始まり、男の子のシルエットが登場します。おじいちゃんとの思い出、そしておじいちゃんから聞いた、おじいちゃんと星との思い出。そしてお母さんが生まれてぼくが生まれて…。人間はすべてシルエットで描かれていることから、主役は【星】なんだと再確認できます。
人間の尺度と星の尺度の違いが程よく伝わってきて、星の歴史の深さを教えてくれます。人間の命は受け継がれていくけれど、いつでも夜空で待ってくれている星は、すごく壮大で雄大な存在なんですね。
この絵本を子供たちがどう感じるかはわからないけど、とてつもなく大きなもの、を感じてくれたら十分じゃないかな。