てんぐさんは、その昔村の守り神だったのに、隣山にお宮さんができてからというもの、とんと客足というかお供え物をする村人たちの数が減り、赤いお顔が青くなるぐらいの極貧生活に。こうなっては仕方がないと山をおりて町に職探しにいくあたりは、なんだか世のお父さんたちを思い浮かべてしまいます。
いろんな職業を持ち前の器用さでこなすのですが、トレードマークの長い鼻が邪魔をしてうまく出来ません。いろんな仕事を体験して挫折して、それでもめげずに頑張ります。そんな時、自分にぴったりの仕事がみつかり、昔のように真赤なお顔にもどり元気はつらつと仕事する姿に勇気を与えられます。
表紙を開いた所にも、作者のこころにくい「てんぐ」が描かれているので見てみてください。