イギリスの宇宙物理学者ホーキング博士が娘との共著で書いた『宇宙への秘密の鍵』の続編。
前作で、スーパーコンピューターのコスモスの力を借りて、太陽系の惑星を旅した
ジョージとアニー。
今度は舞台をアメリカの国際宇宙機関に移し、「宇宙に生命体は存在するのか?」の謎に
迫ります。
前作同様、ジョージたちと同じ目線で一気に読ませるストーリー展開です。
故障したコスモスを修理するも、不完全にしか復活できず、
いわばティーンエイジャー状態のコスモスの会話が面白いです。
私は学生時代、コンピューター実習でプログラミングも学んだので、
ベーシックやフォートランといった言語が登場したりのところは
懐かしく感じました。(実際はコボルを学んだんですけど・・・。)
エイリアンからの交信を手がかりに、コンピューターに詳しいエメットの力も借り、
宇宙での探索はより高度になっています。
さらに、リーパー先生も再登場で、人間関係も絡み合います。
でもやはり、注目は、最先端の学者による作品であるため、
描写にリアリティがあることです。
「宇宙を知るためのガイド」という科学エッセイも巧みに物語に組み込まれていて、
壮大な宇宙物理学の世界が目の前に立ち現れます。
読了した今日は折しも皆既日食の日。
国際宇宙ステーションでは、若田光一さんが宇宙からブログを交信してくれています。
そして宇宙天文年。
ホーキング博士とお友達になれた様な親近感を抱いてしまいました。
もう次作の刊行予定もあるようです。
さらにパワーアップしたコスモスの勇姿が楽しみです。