雪子ちゃんは、野生の雪だるま。
ある日、空から降ってきて、画家の百合子さんのお隣の家に住むことになりました。
雪子ちゃんは、好奇心旺盛の女の子。百合子さんたちの、おしゃべりに耳を傾け、ある時は、学校へ行き、子どもたちと勉強をしたり遊んだり…
野生の雪だるまという発想が、なかなかユニークで、その個性的な雪子ちゃん。雪のように真っ白な心をもつ女の子の体験する世界、考えることは、読む者の心を浄化してくれるような気がしました。
雪子ちゃんを取り巻く人たちの存在、そしてそれぞれの役目も、和やかな世界を創り出しているようでした。
また、銅版画で描かれたカラーの挿絵が、グッと中身を引き立たせてくれました。