貼り絵も使った絵が とても個性的です。色使いや画面構成など、現代的でおしゃれな感じです。
カメは「あゆみがのろい」ものですが、これは、ユックリ、アセラズ、ノンビリしたカメの一家のおはなし。
「遠足に行くぞ!」となったのはいいのですが、行くまでに何かと時間がかかります。だって、ユックリ、アセラズ、ノンビリですからね。お弁当の中身を決めるのにも一日かかるのです。ちなみに、行先は「山」、お弁当は「缶詰」です。
「あせらない あせらない。おたのしみは あとにとって おくもんだ」という言葉が繰り返されます。繰り返しの面白さが このおはなしの「要(かなめ)」です。この言葉が出てくるたびに、思わず「ニヤッ!」
小さな体でユックリ歩くカメ一家にとって、山登りは大変なこと。「やまのぼりはたいへんだね」「たいへんだから たのしいんだよ」という言葉が心に残りました。
とうとう到着、さてさて、お弁当♪ という時に、なんと、缶切りがない!!
思わず「えっ!?」と声がでてしまいました。カメの息子が缶切りをとりに帰ります。お父さんの「あせらない、あせらない」という声に送られて・・・。
気を長ーくして読むことも、このおはなしの要ですね(笑)