わたしは、この本を読むまで、動物愛護センターは、
保健所と違って、動物を愛して守ってくれる所だと思っていた。
なのに、実際には、未来ちゃんたちのように、
新しい飼い主に引き取られるのは、10パ―セントよりも少なくて、
あとの残りの犬と猫たちは、1年間で4万匹近くも、
何の罪もないのに殺されると知って、とても悲しくなった。
せっかく生まれてきた大切な命なのに。
愛護センターなんて名前でなく、たとえば、「命を落とす場所」
という呼び方にしたら、残酷すぎるように思えるけど、
そのほうが、みんなが犬や猫を捨てようとした時、
「本当にそれでいいのかな?」と考えて、
1匹の命が救われるんじゃないかな、と思う。
愛護センターの職員さんたちだって、心の中では、
こんな辛い仕事はしたくないと思っているはず。
本当は、飼い主がやらなければいけない仕事なんだよね。
愛護センターに連れて行くことは簡単だけれど、
その時に、もう1度
「命ってこんなに重いんだな」と
感じてほしい。