アメリカ、南北戦争の時代、北軍に属する2人の少年兵の実際にあった物語です。白人の少年、セイ(シェルダン)が負傷して動けなくなっているところを、黒人の少年ピンク(ピンクス)が助けるところから物語が始まります。作者、パトリシア・ポラッコさんの家に5代にも渡って語り継がれてきたそうです。(内容はぜひ読んで欲しいので、詳しくは書きません。)
この本を手に取ったとき、全く内容は知らなかったのに、何かビビッとくるものを感じて即購入。帰って読んでみて、胸がしめつけられ、なんとも言えない感情になり、泣きそうになりました。そしてすぐに夫にも読んでみてと勧めました。少年たちの絆、母親の愛情、そして悲しい歴史。セイの戦場に戻りたくないという、素直な気持ちにも、とても共感しました。
ぜひ、多くの人にこのお話を読んでほしいと思い、先日大人向けの絵本の朗読会があったので、こちらの本を読みました。みんな真剣に聞いてくださり、夫も参加したのですが、「最後泣きそうになった」と。実は読み終えた自分自身も、少し涙がこぼれてしまいました。夫は一度自分で読んでいたのですが、朗読で聞いてみるとまた感じ方が違ったと言っていました。そして、朗読の最後、本を閉じる前に全員で「ピンクス・エイリー」と声に出して言いました。また機会があれば、ぜひ朗読したいと思います。
少し長いのと、内容も難しいかなということもあり、我が家の9歳、7歳、5歳のこどもたちにはまだ読んでいませんが、近いうちに一度、上の子には読んでみようかと思います。
余談ですが、こちらの本、英語の原題は『Pink and Say』といいます。YouTubeで検索すると、英語の読み聞かせがいくつか見つかり、なかにはピンクのお母さん、モーモーベイのセリフを南部訛りで読んでいるものもあって、こちらも良かったので、気になる方は検索してみてください。
この本が、多くの人に届きますように。