グリム童話「おいしいおかゆ」のお話。
おかあさんと二人暮らしの貧しい女の子とおいしいおかゆを作ってくれるお鍋のお話です。
グリム童話ならではのまか不思議な出来事と怖さ(呪文を知らずにおかゆはどんどん溢れ出てしまう)は健在でしたが,どこか心がほっとする絵本でもありました。
貧しいながらもとてもいい子な女の子がおいしいおかゆを作ってくれるお鍋を手にするという幸せ,溢れ出たおかゆを無駄にすることなくみんなで食べるという精神,救われる気持ちにさえなる絵本でもありました。
現代の日本,飽食な時代です。
いつでもどこでも何でも食べられる今,私たちは物を無駄にしていないだろうか。
慎ましやかさを忘れてはいないだろうか。
この絵本を読んで,そんなことも感じました。
豊かな暮らしを感謝すると共に,大切なことを忘れずに日々生活していかなくてはと思いました。
「貧しいけれど豊かだった」そんな言葉を聞いたことがありますが,心の豊かさについて改めて考える時代が来ているのかも知れませんね。