今は、下半分が割れてしまい、コルク栓をして逆さまに鳥籠に付けられて水入れとして利用されているびんの首が、ワイン瓶として生まれてからの物語です。
アンデルセンは、『びんの首』というタイトルで執筆しました。
この作品に取り掛かったきっかけも、友人の枢密院顧問官ティレー氏の冗談話からと聞きました。
幼い頃に読んだ記憶が、藤原先生の挿絵とともに蘇ってきます。
あの時も、この挿絵があったかのような気がしてきます。
とにかくため息の出てくるような美しいカラーの影絵です。
ご自分の原点がアンデルセンであるとおっしゃるのが伝わってくる、丁寧で愛情あふれるエネルギッシュな作品だと思います。
さっそく購入し、我が家のお気に入り棚に入れることにしました。