題名に惹かれました。
『なんでもふたつさん』みたいな感じのお話なのかしら?と読む前からいろいろ想像しました。
大金持ちの息子・フライ。なんでも持っているけれど、一つだけ持っていないものがある?
それはなんでしょう?
『みにくいおひめさま』とか『あくびばっかりしているおひめさま』とかにも通じる世界だと思ったのが一つ。
フライでなくても今の子どもたちも大抵のものは何でも手に入るものなのかな?と。
孟子の「飽食暖衣」という言葉が浮かんできました。
中に出てくるビリーが感じたようにフライは幸せではないなあと思いました。
フライの誕生日に三分しか関わらない両親も不健全なら、たくさん持っているものを見せびらかしてやれとけしかける召使も不健全だと思いました。
終わり方にはほっとした救いが感じられますが、今の子どもたちがこのような状況に置かれているとしたら大人としては胸が痛むと思います。