「思い出が僕を見守ってくれている」。
この絵本を読んで、こんな言葉が浮かんできました。
遠い昔に落としてしまったどんぐり。
自分にとってはとっても大切なものだったのだけれど、どうしても見つからなかったどんぐり。
いつか、そのどんぐりを忘れてしまって、自分も成長したのだけど、そのどんぐりは自分を思ってくれていたんだ。
この絵本の主人公はコウくんではなくてどんぐり。
どんぐりにこれだけ思われていたら、自分を見守ってくれていたら…。
そう考えると、自分が遠い昔に落としてきた思い出たちが、どこかで自分を支えてくれているように思えてきました。
姿形は変わってしまったけれど、あのころのまま、変わってしまった自分を見守ってくれている。
こう考えることって、とても自分にとっての救いです。
子どもたちにとっては、それほど遠くない過去にそんな守り神がいるかもしれない。
そう伝えようと思ったら、なんだか楽しくなってきました。