新刊
はっけんずかんプラス 妖怪

はっけんずかんプラス 妖怪(Gakken)

しかけをめくると妖怪が登場!今大人気の本格子ども向け図鑑

  • 笑える
  • びっくり
新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

まほうつかいのむすめ」 ヒラP21さんの声

まほうつかいのむすめ 作:アントニア・バーバー
絵:エロール・ル・カイン
訳:中川 千尋
出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1993年
ISBN:9784593502998
評価スコア 4.57
評価ランキング 5,727
みんなの声 総数 13
「まほうつかいのむすめ」は現在購入できません
  • この絵本のレビューを書く
  • 自分を知ること

    魔法使いと娘の二人暮らし。
    娘は名前もなく、生い立ちも知らないのです。
    閉ざされた世界に生活していて、外の世界も他人も知らない。
    考えるとすごいことです。
    娘は知識を得ることも情報もないから、何の疑問も感じないで育ったのです。
    子どもの心の成長を考えるとき、とても恐ろしい話です。
    なんの情報もなければ、姿かたちだけ大きくなって、まるで人形のようです。

    魔法使いが自分の老いを気にして、娘の相手をするゆとりがなくなります。
    そして不用意に娘に与えた本の数々。
    娘は知識を吸収し、知恵を育てていきます。
    魔法使いは「失敗した」と思うのですが、娘の自我が育ち自立が始まります。
    もともと名前がないという設定がすごい。
    魔法使いは親としての役割を果たしてはいなかったのです。

    娘は初めて魔法使いに疑問を持ち、反抗します。
    名前は何? 私は誰? 自分の母は誰?
    心の成長がなければ反抗期は生じないのです。
    やっとの思いで娘は外界に出て、実の親と再会します。
    父親を早くに亡くした貧乏な母子家庭に起こった悲劇でしょうか。

    この本は、ベトナム戦争の孤児を養女として迎えたアントニオ・バーバーが、その娘のために創作した物語だそうです。
    物語としては少し冷たい感じがするのですが、養女はどのように感じたのでしょうか。
    子どもの成長と親の心理的な関わり合いを考えるときに、とても学ぶところの多い本です。

    ル・カインの絵が和洋折衷であるのは、題材となったアジアと西洋を意識してのことでしょうか。
    芸術性と神秘性とどことなく幻想感の強い作品です。

    内容を受け止めるのは高学年からヤングアダルトかもしれません。

    投稿日:2011/11/27

    参考になりました
    感謝
    2

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「まほうつかいのむすめ」のみんなの声を見る

「まほうつかいのむすめ」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

きんぎょがにげた / しろくまちゃんのほっとけーき / ぐりとぐら / おおきなかぶ ロシアの昔話 / はらぺこあおむし / もこ もこもこ / がたん ごとん がたん ごとん / おつきさまこんばんは / いないいないばあ / じゃあじゃあびりびり

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!

みんなの声(13人)

絵本の評価(4.57)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット