オリンピックの開催地、ロシアの本を探していたときに出合った一冊です。
ハリネズミさんが金貨を見つけて、自分に必要なものを買おうとするのですが、周囲の友達がタダでそれを与えてくれます。ハリネズミさんの日ごろの行いがきっとよいのでしょうね。友達は、なんのためらいもなく、ハリネズミさんのことを思って、救いの手を差し出すのです。
そして、そんな優しさをいっぱい受けたハリネズミさんも、まだほかにいるであろう困っている人のためにと、ある行動に出ます。
金貨を拾ってそれを使おうとすることは、良くない行動かもしれません。でも、ハリネズミさんは本当に援助を必要としていて使おうとした。もし、ハリネズミさんよりも困っている人がいたら、ハリネズミさんはその人にそのお金を差し出すだろうと、訳者はあとがきに書いています。
思いやりの心がこの本にはいっぱい詰まっていて、忘れかけていた「優しさ配る心の大切さ」に気付かされたような気がしました。