アンネ・フランクについて伝記や日記から知ると同時に、アンネの日記にも書かれている「マロニエの木」の存在が、隠れ家での生活を続けるアンネの心の支えのひとつであったことを知ることのできる絵本です。マロニエの木の視点から、アンネについて語り、戦争について語られ、世界に問いかけています。沈黙の世界に存在するマロニエの木が、アンネについて語り、ひとびとに伝えたいこと。自然の美しさのなかにひとびとが共に存在し、生きることができる平和な世界を願って。
第二次世界大戦中に、アンネ・フランクが過ごした隠れ家の裏庭に立っていたマロニエの木は2010年に倒れてしまいました。しかし、その苗木が自由と平和の大切さを伝え続けるために、日本にも寄贈されています。