ちいさな頃から大好きな絵本「どうぞのいす」。
かわいい動物さんたちと、おいしそうな食べ物に夢中になったりして。
柿本先生の描く動物さんたちは、可愛く擬人化された中にも
動物さんらしさものこる素晴らしいものです。
どんぐりを豪快に食べるくまさん。
どこかキョロキョロ周りを気にしているような顔もしながら、はちみつをなめるきつねさん。やきたてのぱんを1本持ち帰るのも、なんだかきつねさんらしい?
みんなあつまって賑やかにやきたてぱんを分けるりすさんたち。
ここで、青い小鳥さんもはじめて一緒に食べている姿がなんともかわいいです。
もしかしたら、くまさんやきつねさんが食べているところに
なかなか近付いていなかった理由が?
そこに動物さんらしさがあったりして・・・そんな想像も巡らせます。
「どうぞのいす」を作ったうさぎさんから始まり、
自分のことだけではなく相手のことを想う優しさがつながっていく「どうぞのいす」には、相手の想いも一緒にいただくから、なおおいしい。
「どうぞ」をしたほうも、「どうぞ」をしてもらったほうも、
なんだか気持ちよくて嬉しくて。
「どうぞ」は、こころあったかく笑顔になる素敵なこと。
香山先生の紡ぐ、優しくリズミカルな楽しい言葉と、
柿本先生の描く、可愛くあたたかな絵が、
こころ豊かにしてくれる素敵な絵本です。