絵本の効能には、
親子間の気付きが多く挙げられると思いますが、
子供のいない私の場合は少し違っています。
自分自身の育て直しです。
ファーストブックを見て、
楽しいと感じて、可愛いと感じて、
自分の目を触って、顔を触って、
そうそう、人間はそれだけの生き物だよ、
それ以上にはなれないし、それでいいんだ。
そう感じたことで、心がストンと素直に返り、
暗く長いトンネルを抜けられた経験を持ちます。
なので、
どうにもうずうずする感情を持て余してしまう子たちにも、
そのお母さんお父さんにも、
優しい効能があるような気がします。
ただ、あまりに苦しいときは、
メッセージの強すぎる文章は避けた方がいいです。
同調できない自分を責めてしまうからです。
そういう時、こういうガイドブックが本当に本当に有り難いのです。
少しずつテイストを見比べることで、
「これは好き」「これはまだ強すぎる」と判断できますから。
絵本は子供だけのものじゃありません。
様々な人たちのために、様々な作家さんが、
とびきり素敵にラッピングしてくれた、愛情そのものなのです。