思春期の少女の破天荒なコメディですが、とてもほろ苦さも感じさせる作品でした。
母親が新しい伴侶の家に引っ越しをします。
その時愛犬のキルロイは行方不明に。
登場人物がとても個性的です。
明るさいっぱいで、シモーネにぶつかってくる母親は芸術家。
どうもうだつの上がらない新しい父親のイングベ。
娘のところで死にたいと病院を抜け出してきたおじいちゃんは婦人用ブーツを履いて登場。
そして、転校先の学校で、シモーネは男の子に間違われてシモンになってしまいます。
この時からシモーネは男の子としての役を演じようとして、ちぐはぐな行動のあれこれが騒動を引き起こします。
中でも、隣の席になったイサクと繰り広げるドタバタ喜劇は、止まるところ知らずですが、思春期の女心が見え隠れ。
スリリングな展開で一気に読み終えてしまいました。
息子とならば笑い話で読めそうですが、子どもが娘ならばいっしょに笑えないかも知れません。