小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「生神様」からの再話。
有名な「稲むらの火」のエピソードです。
東日本大震災で津波を目の当たりにした今読むと、
とても切実に感じます。
再話絵本作品では『津波!!命を救った稲むらの火』もありますが、
同じ再話とはいえ、趣が違います。
今作品はコラージュによる造形で、絵を超えた迫力があります。
津波のシーンは、とても生々しい印象です。
海辺の村のエピソード。
丘の上に住む長老は、地震後、いち早く自身の祖父から聞いた事を思い出し、
村人たちに早急の避難を知らせるため、収穫間近の大事な稲むらに火を放つのです。
言い伝えの大切さを実感します。
やはり、子どもたちに読み語りたい作品だと思います。