最初読み始めたときは伝記物語かと思ってしまったほど、現実的な出来事をふんだんに盛り込んだお話でした。
副題に「自由へのマラソン」とあります。
舞台は南アフリカ共和国。
何が自由かというと、この物語の舞台になっていた当時1970年代から1990年代のつい最近まで、
南アフリカ共和国では“アパルトヘイト”という人種差別が普通に行われていたため、原住民であった黒人たちは、国を統治していた白人たちにかなり厳しい迫害を受けていました。
そういった差別され迫害されてきた生活からの「自由」を勝ち取ったという物語だったのです。
たった200ページほどの短い本の中に、凝縮されたたくさんの想いや事件が描かれていました。
主人公のサムのモデルはアメリカアトランタオリンピックで金メダルを獲得した『チュグワネ』選手らしいです。
とても読みやすかったので、いっきに読んでしまいました。
手に汗握るシーンもたくさんありました。
この物語は世界の歴史や事件に関心のあるお子さんにはぜひ読んでもらいたい1冊です。
小学校高学年から中高生のお子さんたちにもお薦めです。
児童書として出ていますが、大人の方々にもお薦めできる内容でした。