名作だったなあという思い出とともに、久しぶりに読みました。子供のときは、心温まる話と思った気がしますが、今、親になって読むと意外な気がします。
寒いから子狐に手袋を買おうと思う母狐。でも人里近くなると、怖くて足がすくむので、お金を持たせて子狐だけで買いに行かせます。人間に化かした手を見せるよう指示したものの、間違って狐の手を出し、なんとかそれでも売ってもらえるのです。
でも、親となって読んでみるとこれは母狐、ちょっと親として頼りない上に子供だけで行かせて、無事に戻れたから良かったものの、あやうく子狐だけ殺されたかもしれないのに、母として失格のような気がしてしまいます。
読むときの年齢や立場で感想が変わるのは興味深い本だと思いました。