これは「コロンビア」のロバの図書館のおはなしです。
最近急に山村だとか、過疎地へ本を運ぶ人の話が絵本になっていて、タイトルも似ているので、読み比べてみていますが、この作品はなかなか感触がいいです。
ジョン・パッラという人が絵を描いていますが、
目茶苦茶うまい!というのではないのですが、愛嬌があって見ているとページ全体が楽しいです。
本を届ける人が主人公ではなく、山あいの小さな村でロバの図書館員のおじさんが、本を届けてくれるのを待っている本好きの女の子が主人公でした。
その少女がどれだけ本を待ち望んでいるか、
ジョン・パッラの鮮やかで楽しい表現のおかげで、読み手のこちらにも伝わってきました。
絵本の中の活字も大きめで、読みやすいですし、作者がスペイン系アメリカ人の子どもたちに文化を伝える活動もしているせいか、
この本ではあえてスペイン語の単語をそのまま使っている部分がいくつかありました。
本の好きな子、スペインや中南米の言葉に興味のある子にもお薦めしたいです。