大好きな荒井良治さんの絵の新刊だと思い
嬉々として手に取ったのですが、とても内容が重いものでした。
福島の放射能汚染で汚された土地のイノシシのお話です。
イノシシ(ウリンボー)の体内には、放射能を分解する物質があるのだそうです。そのことを私は全然知りませんでした。
「30年後には、イノシシがたくさんこの土地にいた」
で終わるこのお話は、福島復興への祈るような願いにも思えるし
今まで駆逐されていたイノシシの視点から見た人間社会への
強烈な皮肉にも思えます。
文明社会を突き進んできた私たちが、これから取り組んでいかないといけない課題を
ガツンと突き付けられたような気がしました。