真っ白な紙の丘に白い紙からできた小さな家があり、紙の娘が一人住んでいました。
ある朝娘が洗濯物を干していると、風が吹いて大きな紙が飛んできます。
娘はそのまっさらな紙をハサミで切って、これまで夢見ていたあらゆることを試していくのですが…?
挿絵がすべて『切り絵』で描かれた、珍しい絵本です。
一口に切り絵といっても、この作品の絵はみな躍動感にあふれ立体感があって、その繊細さは言葉では言い表せないほど。
もし原画が手元にあれば、額に入れて飾っておきたいくらい(笑)
もちろんお話の内容も、不思議にあふれていて素晴らしいです。
一枚の紙を切るという行為だけで、こんなに魅力的な絵が描けるということに、目からウロコな作品でした。
大人の方にもぜひおすすめしたい一冊です。