「ひとりのほうが気楽でいい」
と、そう言って
友だちも家族もいないベルナルさんは
1人気ままに暮らしていたけれど・・・
思いがけずやってきた友だちの存在に、
ベルナルさんの心は(たぶん、自分でも気付かないうちに)
加速度を増して、広く優しくなっていきます。
そしてある秋の朝。
あんなにたくさんできた友だちが
一羽残らず消えてしまった帽子を見上げ
ただただ茫然と立ち尽くすベルナルさんの姿には
思わずホロリとしました。
ベルナルさんは、
どんなにせつない気持ちで秋を過ごし、冬を迎えたことでしょう。
すべてが雪に覆われているシーンは
淋しいベルナルさんの気持ちを象徴するかのようです。
でも!
春にとってもとっても素敵なことが起こります。
ベルナルさん、良かったね♪
遠く離れていても、今、ここにはいなくても
友だちって、友だちなんだ!って知ったベルナルさんは
これからきっと
淋しい冬も『友だちと再び会える春への期待』いっぱいに
乗り越えられますね。
友だちっていいなぁ〜と
しみじみ思える絵本です。