幼児期の頃、寝る前に姉と妹の私で一冊づつ絵本を選び、読み聞かせてもらっていました。
当時はまだ夜は誰も起きていない未知の時間で、テレビもあっていない店も開いていない、勿論パソコンもスマホもない時代。
子供は八時や九時には寝る時代。
夜明けの時間帯なんて知らない子供には、未知の世界の物語のように、美しく、しかし鮮明にイメージさせられる文体でした。
何度も読んでほしいとねだったように思います。
時が経って、大学生になり、友人と夜遊びをしてちょっと寄り立った公園で夜明けを迎え、初めて見るはずのその光景を懐かしく感じたことを今でも覚えています。